88466700-D2E4-4187-AE51-35282DEFF8CB
5月13日(土・現地時間)英国ロンドンで開催されたボクシングエキシビションマッチで、YouTuber・ミュージシャンのKSI(29=英国)が9勝無敗ボクサーのジョー・フォーニエ(40=英国)を右フックで2RKO勝利した。しかし映像ではKSIの右ヒジで倒れている様が見て取られ、結果に物議を呼んでいる。 【動画】KSIの右ヒジが、無敗ボクサーの顔面にがっつりヒットするスロー映像  KSIはミュージシャン・YouTuberとして知名度を上げ、18年にボクシングを開始。18年にはアマチュアで同じくYouTuberのローガン・ポールを引き分け、翌19年にプロマッチで判定勝利した。  昨年は自らプロモートするイベント『Misfits Boxing』で3連続KO勝利。昨年8月には、独自に”MS(Misfits)クルーザー級王座”を作り、自身が王者となっている。  相手のフォーニエは実業家ながら、15年にプロデビューすると、驚きの9連続KO勝利、無敗のまま引退した。17年12月、ドミニカ共和国にて2RKO勝利、空位のWBAインターナショナル ライトヘビー級王座を獲得という記録もあるが、BoxRecには載せられていない。   試合は1R、勢いよく飛び込んで右オーバーハンドを繰り出すKSIに、フォーニエは様子見気味だ。KSIがラビットパンチを行うなど、荒々しさが目立つ。  2Rは、フォーニエが踏み込み細かい連打を入れては、右ストレートも入れる。KSIのタイミングに慣れたか。  しかし1分過ぎ、KSIが右オーバーハンドでヒットさせ、これに下がったフォーニエが左のショートを返すと、もつれあうような接近戦でKSIの”右”がヒット!  フォーニエは崩れ落ち、大の字になる。  観客は大盛り上がりだが、当のKSIは当惑したような表情で、倒れたフォーニエの周りを歩く。レフリーが試合を止めたが、KSIは小さく首をかしげるなど、喜ぶ様子は無い。  試合後にKOシーンのスロー映像が流れると、KSIが相手を左手で抱え、右ヒジがモロに顔面に入っている様子が流れる。解説者たちも「これはキレイなヒジだ。リアルタイムでは鋭い右フックに見えたけれど、審判が見ていればノーコンテストか反則になっただろう」とアナウンスする。  コメントやSNSでは「これは完全にヒジだ」「偶発的だと思うし、スコアではKSIが勝っていただけに残念」と明らかにヒジ打ちだろうという流れだ。またフィーニエも「ヒジが入ったが、彼は失格になるべきだ」と主張している。    一方KSIは、ヒジ打ちの前の右オーバーハンドがヒットし、時間差でフォーニエが倒れたという見方だ。KSIは「俺は流れるようにキレイな右を決めた。彼は放心状態で慌てふためき、一生懸命俺にしがみついてきた」と語っている。  この結果に英ボクシング協会は映像を見て精査を行うとし、19日までに裁定の結果を改めて出す予定だ。  『Misfits Boxing』はボクシング公式戦ではなく、エキシビションマッチ扱いのイベントだが、裁定は覆るのか。  同じくYouTuberボクサーとして有名なジェイク・ポールはSNSで「俺はボクシングを尊敬しているので、あの結果を尊重できない。あれがボクシングの試合なら、ノーコンテストや失格と裁定されるだろう」と意見を述べている。

 
https://news.yahoo.co.jp/articles/9c0c79a7387bfe46940b6130d20985a251edd31f