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5月21日(日)、大田区総合体育館にて「第2回全日本極真護身空手道選手権大会」が開催された。  顔面、金的ありながら痛くないドラグローブと二重ファールカップを用いて安全性を高めている大会だ。  昨年は空手から優勝者を出したが、今大会ではキックボクシングWMAF世界スーパーライト級王者でKNOCK OUT-BLACKライト級王者のバズーカ巧樹こと、斉藤巧樹(26=菅原道場)が台風の目に!金的攻撃を中心とした鋭い蹴り技とパンチのカウンターで勝ち進み、初優勝を果たした。 【動画】今大会で最も衝撃的なKO!空手家が外国人プロレスラーに一撃  前回に続き極真、士道館、正道会館、日本拳法、硬式空手、キックボクシング、さらにはプロレスからも初参加があり動向が読めない無差別トーナメントだった。参加は46名で15歳から56歳まで、安全性が高いため幅広い年齢層の参戦があった。  前回大会から選手たちの練習とルールに対する対策が練られた展開が多く、金的攻撃、武器落とし(グローブを落とす技)、顔面攻撃の攻防のポイント取りが目立った。  プロレスから初参加した2名は両者とも一回戦敗退の結果に。体重110キロで南半球ヘビー級チャンピオンのランディプレーヤーは、昨年の硬式空手チャンピオンの矢吹滉雅に顔面への連打でKOされ一本負け。旧K-1でも活躍した内田ノボルは硬式空手で多数優勝している久我拓海に顔面突き、金的蹴りでポイントを取られて敗退となった。  そして、前回優勝の吉田開威(剛柔流朋武館)は、シードの2回戦では金的蹴りを2度決めて勝ち進んだが、3回戦でグローブ空手の優勝経験がある中島豊(拳蹴武会)に再延長までもつれ込み判定負けとなりベスト8入りを逃した。  決勝戦は、KNOCK OUT王者の斉藤巧樹と2回戦で内田ノボルを下した久我拓海(26=東京錬武舘)との対戦となった。久我は体重101キロあり、30キロほどの体重差となったが、久我のフック連打を冷静にブロックしながら金的蹴りで技あり。久我は反撃のラッシュに出て追い込むも、クリーンヒットは奪えず、ここで試合終了。斉藤が優勝を決めた。  斉藤は、一回戦は金的蹴り技あり、二回戦では武器落としで技あり。三回戦では前回3位入賞の宮原穣と対戦となり再延長で3-2の僅差で勝利。四回戦では北斗旗無差別大会で3度の入賞経験のある押木忍と再延長までもつれ込んだが、フックをクリーンヒットさせポイントを奪い勝利。準決勝では硬式空手の竹下道に豪快な左フックでふらつかせポイント1を取り判定勝利した。  試合後、斉藤は「初めて参加したが、いける感じを掴んでた。対戦した相手は全て空手の選手でリズムが違ったが、逆にキックのリズムで試合したので相手はやりづらかったと思う。相手の攻撃はよく見えており、最初から金的攻撃を狙っていった。相手が(金的を)警戒していたらパンチでと作戦通りでした。この大会では体格差は関係ないことが証明できた。今回は1か月ほど前に参加を決め、キックボクシング練習をいつも通り行い特別なことはしていない。使用するドラグローブもスパーリング練習で大きめのグローブでやっているので違和感はなかった。次回の大会も優勝者として出ざるをえませんね」と連覇を目指すようだ。  主催者である世界極真護身空手道連盟の浜井識安代表理事は「極真の人間としてショックを受けています。極真のパワーとスタミナが今回の試合では通じなかった。又、体力あるプロレスも通じなかった。優勝はキックボクシングの選手で硬式空手の入賞が4名いました。スピードとタイミングが勝つ要素になっています。軽量級、中量級の選手には希望が見えたと思います」と語った。 取材:藍原しんや、写真&動画:イーファイト 優勝 斉藤巧樹(菅原道場) 準優勝 久我拓海(東京錬武舘) 3位 小林周平(剛柔流朋武館) 4位 竹下道(空手道正友会) ベスト8 中島豊(拳蹴武会)  ベスト8 押木忍(空手 フリー) ベスト8 吉田理玖(剛柔流朋武館) ベスト8 山本雅樹(極真ビクトリーカラテスクール)
https://news.yahoo.co.jp/articles/7dce9854ed70c3e23cf6706716087d116f6c233a